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2008.07/28(Mon)

告白?

これはARIAの二次創作小説です。ジャンルは暁灯里です。
アリア社長も少し出ますが、ご勘弁な方はバック願います。

それでもOK!の方、毎回本当にありがとうございます。↓へどうぞ!

朝の空


ARIAカンパニーが一人と一匹になってしばらく経って、


会社の経営と接客の両立も、なんとか余裕を持って出来るようになってきた頃。


===================================



   告白?



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最近の灯里は、少し忙しくて、とても充実していて、
でもほんの少しだけ、疲れていた。


つい先月、月刊ウンディーネで特集を組まれたこともあって、
予約も入るようになり、経営もさらに安定してきた。

それと同時に灯里のファンという人々も増えてきて、
事務所には常に花束やらファンレターやら、場合によってはラブレターまで届く始末。

それらを決して粗末にすることなく、ファンレターなら丁寧にお礼を返し、
ラブレターなら更に丁寧に、でもきっぱりとお断りを入れていた。

「心に決めた御方がおりますので」

その一文を必ず添えて。



本当は『心に決めた御方』などいなかった。
いないと思っていた。

ただ、該当する人は誰だろう…と、思い返してみると、

やっぱり黒髪の、火炎之番人が出てきてしまう。

郵便屋さんや、ウッディーさんや、アントンさん、
他の沢山の人たちを思い出しても、
みんな大切な『友達』だった。

彼だけが、『友達』とはなにか違う。

 (う~~~~ん…。『親友』…かなぁ)



肝心の火炎之番人は、今日も現れない。会いたいと、少しだけ思ってしまう。

 (なんて、一昨日会ったばかりなんだけど…)

それに、しばらくは夜勤らしいから、そう無理も言っていられない。

灯里はひとつ溜息をつくと、その日7通目のラブレターの返事を書き始めた。


◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇


暁は苛立っていた。同僚の火炎之番人が灯里にラブレターを出したらしい。

 (それだけでも苛つくっていうのに)

それはそれは丁寧なお断りの返事が来たと、わざわざ暁に言ってきた。

 (なんでそんなこと、オレに言うんだ?)

「なんだかな、心に決めた人がいるらしいんだよ。ここまではっきり書かれると、
 いっそきっぱり諦められるよな~。でもファンは辞めないけど」
「あ゛~~~、そうかそうか。(いっそファンも辞めてくれ)」
「お前、大丈夫か?ぼやぼやしてっと灯里ちゃん、捕られちまうぞ」
「やかましい。もみ子はそんなほいほい捕られるような奴ではない」
「ほ~~。もみ子ねぇ」
「五月蠅いわ!おら!休憩終わりだぞ!仕事仕事っ!!」

同僚を急かして釜場に向かう。しかし胸の中の苛々は募るばかりだった。


◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇


朝方。

仕事も終わり交代業務も済んで、ようやく家への帰路につく。
家に帰り、風呂に入り、飯を食って寝る。
いつもならそうするのに。

なぜか飯を食い終わったあと、また仕事着に着替えて家を出た。
今日も遅番だから、このまま寝ておかないと
ものすごく仕事に支障が出ると分かっているのに。


気が付けばロープウェイ駅に向かっていた。

 (たしか、今日はあいつ全休って言ってたし)

先日、地上へ降りた際に聞いておいたスケジュールを頭の中で確認しつつ。

 (いっそ、下から直接釜場に行ってもいいよな。
  ウッディー呼んで、エアバイクで送ってもらえりゃ間に合うし)

ウッディーの都合など、まったく考えていない。

 (もう、こんなに苛々するなら、直接もみ子に聞いてやる)

決断すると行動が早い暁は、さっさと地上行きのロープウェイに乗り込んだ。


◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇


たどり着いたARIAカンパニーは、シャッターが閉まっており、

『本日定休日』と書かれた札が、時折吹く風に揺れていた。

月に二度完全定休日にして、そのうちの一日で事務仕事を全て終わらせるのが、
経営者が変わってからのこの会社の常だった。
いつか休みを取らなくても仕事をこなせるようになった時、
この定休日も一日に減ってしまうのだろう。


いつものように。

「たのもーーーっ!!」

すると、中からぱたぱたと軽い足音がして、がちゃり と扉が開いた。

「あれ~。暁さん、どうしたんですか?」
「おう。近くまできたのでな。ついでだついで」

とても、『心に決めた御方とやらのことを聞きに』来たとは言えない。

「って、今日遅番じゃないですか!寝なくて大丈夫なんですか?」

と、先日雑談のついでに話した自分のシフトを覚えていてくれたことに軽く感動しつつ。

「いやべつに、一日くらい徹夜したって死ぬわけじゃなし」
「そうですか…?」

多少心配そうに暁を見ながらも、すぐに笑顔になって。

「じゃ、お茶しましょうか。ご一緒にいかがですか?」
「もちろんだっ!じゃまするぞっ!」

中に入り、いつものオフィスのソファにどかりと座る。
奥のデスクの上には帳簿類が所狭しと並んでいた。

「あ~~~。茶ぁしばいたら、手伝ってやろう。オレ様でも出来るモノ残しとけよ」
「えっ!そんな!申し訳ないです!だいたい夜勤明けで頭大丈夫ですか?」

なにげにひどいことを言う彼女の、桜色のもみあげをすかさず捕まえて。

「…それは、どういう意味だ?もみ子よ」

顔は笑っているが、目が笑っていない暁。

「はひぃ~~~!ごめんなさいっ!失言でしたぁ~~~」

彼女が少し嬉しそうに見えるのは、気のせいだろうか。


◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇


「あ゛~~~っ……。時にもみ子よ」
「はい。もみ子ではありませんがなんでしょう?」

事務仕事もすっかり片づいて。
いつものやりとりから始まる会話。

「あ…あの、こ…心に決めた御方って奴は、オレ様も知ってる奴か…?」

すごく言いづらそうに、それでもなんとか聞き出したくて。
相反する感情は、小声とともに外へ漏れ出る。

「へ? なっ!なんでそれ知ってるんですか?暁さんっ」
「いや…。オレ様の同僚が貴様にその……ラブレターって奴?
 出して返事もらったって言ってたからな…」


いつもの彼とはあきらかに違う態度にかなり驚きながら、
灯里は、この人には嘘はつけないな、と思う。

いや、嘘をついても多分気付かない。
だからこそ、嘘はつけない。


「すみません…。本当は、心に決めた御方は、特に居ないんです。
 ただ、せっかくお手紙を下さったお客様に、あまり期待を持たせるのも申し訳ないし、
 なにより、私自身が今のところ、誰ともお付き合いする意志がありませんから、
 ちゃんとお断りしなきゃと思って」


その答えを聞いて、暁はほっとしたと同時に、かなり落胆した。
灯里にばれないようにと思ってはいるが、表情が凍る。


「でも、なんとなくこの御方かなっていう人は、いるにはいるようです」
「!!! なっ……!どこのどいつだ!」

いきなり叫ばれてちょっとびっくりした灯里は、小首をかしげながら、
おぼろげな自分自身の心の中を、言葉にする。思いつくままに。


「そうですね…。背が高くて、黒髪で、けっこう格好良くて、
 人のこともみ子って呼んで、会うたびに髪を引っ張って、
 往来で自分のテーマソングを堂々と歌ったりして、
 誰よりも自分の仕事に誇りを持っていて、
 不器用で、強引で、ちょっと乱暴に見えるけど実はとても優しくて…
 太陽のような方ですね」


灯里自身は気付いていないが、どう考えても暁のことである。
当の本人は、

顔を真っ赤にしながら、下を向いてなぜか震えていた。
拳を固く握りしめて。


「…?どうしました?暁さん?」

思わずのぞき込む灯里。

一拍おいて


「うが~~~~~~っ!!!どこのどいつだっ!
 もみ子をもみ子と呼んでいいのはオレ様だけだというのにっ!」

店中に轟くほど叫ぶと

「帰る!!!!!」

そういうと、脱兎の如く飛び出していってしまった。


「あかつきさ~~~~~んっ!送って行きますよ~~~?」
「いいっ!じゃあなっ!!」


しばらく走って、不意に振り返り、

「また来るっ!!!」

と言い捨てて。


なぜか半べそで帰って行く火炎之番人を見送りながら、

「どうしたんでしょう?ね、アリア社長」

もの言いたげなアリア社長を見て、また小首をかしげる灯里。

「…なんか、まずいこと言いましたか?私…」

アリア社長は、小さく溜息をついた。

「…ぷいにゅ~…」

鈍感すぎる二人の間で、何かと気苦労が絶えないアリア社長であった。


◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇


帰路についた暁。
家でもんもんと、どこぞの馬の骨のことを考える。

 (ちっくしょ~~~!いつの間に!
  背が高くて黒髪で、オレ様に断りもなくあいつのこと『もみ子』って呼ぶ奴で、
  往来でテーマソング歌ってて、て、なんて恥ずかしい奴だ。
  しかし、なんかオレ様とかぶるな…。

  はっ!
  まさか、ドッペルゲンガー!?)

寝ていないので、頭が空回りする。
大回転したあげく、あっという間に出勤時間になってしまった。

一睡もしないまま、仕事に向かう暁。


その日の釜場では、いつもより多く、親方の怒声がこだました。





鈍感すぎる二人が お互いの想いを告白できるまで、あともう少し。





End.
===================================
2008.07.28.脱稿

以下、あとがきです。


【More・・・】

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セルフライナーノーツ  告白?
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すさまじいスピードで、出来上がりました。思いついたのは7/26の出勤途中の車の中(!)。
その日の休憩時間に思いつくままPCでメモって。ほとんど一日で書き上げたのではないでしょうか。
やればできんじゃんオレ!(自画自賛)

ていうか灯里が、明らかに暁のことを言っているのにもかかわらず、
全く気付いていない様を書いてて自分で笑ってしまいました。
ごめん暁。またあなたをおバカにしてしまったよ。
しかもドッペルゲンガーって。頭が回ってないとこうも面白い思考になってしまうのな。
それと自分の中の裏設定、『暁がARIAカンパニーの事務仕事を手伝う』を出せてちょっと嬉しかったです。
どんどん上達して、非公認の『三人目の社員』にするのがねらいです。(おーい!妄想だだ洩れしてるぞ)

BGMは「愛のバクダン」ジェラシーですね。ジェラってますからね。今回の暁。

ノリにノって後日談書いてみました。お気に召しましたら
「告白? 後日談」をご覧下さい。


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