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2009.05/13(Wed)

黒歴史 04 黒く染まる

 今回も私小説いきます。自分の中の黒歴史精算企画。
全8話予定。こちらはその第4話。

第1話は黒歴史 01 出会いを、
第2話は黒歴史 02 流れを、
第3話は黒歴史 03 新入りをご覧下さい。

登場人物
Y=昔は気のいい母さんだった。今は教祖。その実傀儡。
G=人見知り我が儘ハーレム男。仕事中にサボったりやりたい放題。
O=人当たりはいいが常に目だけは笑っていない。どうやらGのことが好きらしいよ。


 では参ります。


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   私小説 黒歴史 04 黒く染まる



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 居心地の悪すぎる日々も毎日続くと、体調もおかしくなってくる。
その頃は毎日偏頭痛や原因不明の腹痛に悩まされていた。
必ず、仕事に行く直前に痛み出し、仕事が終わって帰宅する時には止んでいた。
分かっていた。一種の登社拒否なのだ。
休みたかった。辞めたかった。しかし、辞める勇気も奮い起こせず、ずるずると重い身体を引きずって、毎日店に向かっていた。

 無理をしていたのはどうやら私だけではなかったらしい。
例の「教祖」Y。毎日朝8時から朝方4時くらいまで……を毎日毎日続けていたのだから、身体を壊すのも当たり前である。
何やら深刻な病気になってしまったらしく、病院から処方される薬を手放せなくなっていたようだ。
山のような薬の中には強心剤のようなものも含まれているらしく、一応保険のつもりだったのか、私にもそれを寄越した。
私に飲めという事ではなく、自分が倒れてしまったときに口に入れてくれとのことだった。舌下剤というやつらしい。

 何度か仕事場で倒れ、その都度Gが病院に連れて行った。朝も毎日迎えに行っていたようだが、その様子はまるでお抱え運転手のようだった。
いつしか、朝仕事場に来て、外回りの前に病院へ、そして外回りをして夕方帰店。事務仕事をして夜半に倒れたように眠り、それを無理矢理送っていくという図式が出来上がった。
しかし、毎日夜遅くまでGがいる訳もなく、倒れたYを送っていくのは自然と私の車となることが多かった。その時は、Yの他に信者を一人乗せて私が運転し、家に送り届けて旦那さんに迎えに出てもらっていた。しかもその後もう一度店に戻らねばならず、正直かなり面倒だった。毎日帰りは朝5~6時。いくら夕方4時出勤とはいえ、家でゆっくり出来る時間が少なすぎた。
 いつだったか送って行った時、Yがうわごとのように「Gにごめんねって伝えて」と何度も言っていたことがある。まるで遺言のようなセリフだった。喧嘩でもしたのだろうか。どうでもいいことだが。

 その頃には私もYを全く信用しなくなり、倒れても正直「またか」と思うだけだった。自業自得だとも思っていた。
だいたい、そんな無理に仕事しろなどと、誰も頼んでいないのだ。だというのに一人で勝手に無理をして、ばたばた倒れては周りに迷惑をかける。そんな彼女の毎日を、呆れながら冷めた目で見ていた。助けたいとかいう殊勝な心もとうの昔に尽き果てた。
 ただ、さっさと帰りたい、そればかりを思いながら毎日を過ごしていた。

 店では密かにYに「姫」Gに「殿」と名付けて話すようになっていた。
そして、Yの傍若無人さに辟易していた。
帰りには当たり前のように私の車に乗り込み、やれボロボロだの汚いだの買えだのと暴言を吐きまくる。
好き勝手言うな。薄給だというのにどこにそんな余裕があると思ってんだバカタレ。
八つ当たりも当たり前。夜遅くまで残すのも当たり前。
何かあったらすぐ犯人捜しを始める。そして、自分に不利なことは口止めしようとするし、それを忘れて自分で広めた後、「何で言った」「お前しか知るわけないんだ」と、全て私のせいにする。「気を遣え」なんてことも言われたことがある。何を言っているのかと思った。何故あんたなんぞに気を遣わなくてはならないのだ。まずはお客様に対してだろう。それを「自分に対して気を遣え」とはどの口が言うか。
ますますYが分からなくなってきていた。

 伝票ミスがあった時は全て私のせいにされた。作った覚えのない伝票ミスまで私の仕業と言ってはばからなかった。
いいことは全て自分とGの手柄。ミスは全て私のせい。他の人から見たらミスをしまくる私は、どうにもならない駄目スタッフに見えていたことだろう。それでも辞めることなくいるのはY自身の温情からだと、外に見せていたに違いない。

 ただでさえ外商で忙しい(のか?)だろうに、何故か仕事を増やしたY。それは各店巡回だった。
意地悪く言うならば、巡回の名を借りた信者獲得といったところだろうか。
自店だけでは足りないのか、自分のシンパを他店にも増やそうとしているのだろう。そう思っていた。
だが、店に彼女達が居ないと凄く快適で、とても安心して過ごせたから良かったのだが。

◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇

 いよいよY、本格的に体調がおかしくなったのか、それとも精神的に追い詰められたのか。
ある日、唐突に私に話しかけてきた。しかもいつもと違ってやたらなれなれしい。それはまるでかつて付き合いが深かった頃のように親しげに話しかけて来る。最近はそんなことも無かったので、何かおかしいと思いながらもそれに付き合った。
やはり心の底ではどこか信じたい気持ちが残っていたのだろう。
最近のY自身のこと、体調のこと、頼みもしないのに色々と話してくる。私はそれをなあなあに聞いていた。
 それはいつしか、上層部への不満や愚痴へと姿を変えて、延々と続いた。元来話術に優れたYであるから、聞いている私もいつしか親身になってしまっていた。騙される典型である。

 そして、頼まれたのは「本社への直訴FAX」。
元信者だった私を騙すのは簡単だったのだろう。それは見ていて最高に面白かったに違いない。
しかし騙されているとも気付かずに、彼女の体調を気遣って直訴状を書く私。一字一句、隣に座るYの言うとおりに書いたそれは、私の筆跡のみを必要とした文面。
「朝8時から朝4~5時まで連日働かされ」「特に改善されることもなく」「毎日薬漬け」「連日倒れるまで働いています」「Yさんを殺すおつもりですか」等々、やたらと喧嘩腰だった。
それをYの診断表とともにFAXした。それがどのような結果をもたらすことになるかなど、思いもせず。

『書かされた』と思ったのは、それからしばらく後。そのことが大問題になってからだった。
騙された。別に私で無くても良かったのだ。与しやすい、そして昔から働いている。それらを総合して私だったのだろう。
しかもそのFAXには「改善されないようなら、私も辞めさせて頂きます」なんて書いている。
辞める気なんて無いのに、これを理由に辞めさせようとしているのでは。厄介払いなのではないか?
そう疑った。連日本社などから上層部の方々が代わる代わる店に来て、Yと話して帰っていくのだが、そこでもGがろくでもなかったらしい。上司が来ているというのに外商ルームでふんぞりかえって座っていて、あまつさえ腕組みしながら上司の話を聞いていたそうだ。
私にも何か聞いてくる人がいたが、「言われた通りに書いたので……」と正直に言った。

 せっかく距離を置いていたのに、この一件でまた「信者」として認識されてしまった。自分のうかつさを呪いつつ、また針のむしろな日々を過ごす。Oさんは相変わらず私を蹴落とすのに必死だし、Gはまるで敵のように私を見る。それまで他のスタッフと良好な関係を築いていた私だが、この二人に睨まれている私と仲良くするのはやはりよろしくない。自然とYさん派の人々は私を無視する、もしくは距離をとって接するようになっていた。……まるで小中学生のいじめのようだ。
恐らく私が根負けして辞めるだろうとでも踏んでいたのだろうか。

 こんなにひどい目に遭っているというのに、以前と同じようにYに話しかけられると普通に接してしまう。
お人好しもここまでくるとバカだ。自分でも分かっているのに、やはり心のどこかで憎からず思っていたのだろう。
そして、OさんとGに対して黒い思いが溢れ出る。Oさんの揚げ足取りには本当に嫌気が差していた。目を見るのも嫌になっていた。
そしてGのことは本当に憎んでいた。YさんはGに踊らされているのだと。Gさえ辞めれば、Yさんは以前と同じ「気のいい母さん」に戻ってくれるだろうと、密かに思っていた。だからといってG排斥運動などできる訳もなかったのだが。

 ここまで来ると意地もある。こんな事で辞めたのでは悔いが残るし、Y教に負けたのと同義だ。
そう自分に言い聞かせながら、毎日勤務していた。自己を武装するために他人を信用することを辞め、自身のみを頼って生きた。
相談したらその人に迷惑が掛かる。そう考えるとY一派はなかなかの策士だったのかもしれない。私から味方を奪ったのだから。


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End.
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2009.05.11.脱稿

Background Music=ALL-OUT ATTACK(B'z)

以下、あとがきです。


【More・・・】

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セルフライナーノーツ  (私小説 04 黒く染まる)
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 冒頭に書きましたけどOさんがGさんを好きだったらしい話(何故にあんなろくでなしを……)は本当です。しかもそれが原因で、一時期YさんがOさんを避けているように見えました。なんと驚いたことに、YさんもGさんを好きだったようです。しかしこれは親子愛なのか男女間の愛なのかは分かりません。しかし母と息子ほどの年齢差があったんですけどねぇあの二人。でもこれ、当時外野が面白可笑しく騒いでいたネタだからYさんがGさんにラヴだったかどうか、本当の所は分かりません。G?奴の考えてることは分かりませんが、YさんもOさんも、彼の中ではあり得なかったのではないでしょうか。しかし利用価値があったから侍らせていた。今考えればGは、自分が利用できる人とだけ付き合っていたような気がします。

 おっと。盛大に毒を吐きました。いけないいけない。
今回は黒い。ものすごく黒いです。多少感情にまかせて突っ走ってしまったところもあるかもしれません。見苦しいとは思いますがご容赦頂けると幸いです。
 しかし、これが全部ノンフィクションってあたりが、我ながら非道い話だな。

 次回は「泥沼」
どんどん悪くなっていく状況。私は孤立していき、Y教はますます力を付けて行きます。早くなんとかしてください上層部。


 ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

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