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2009.06/17(Wed)

黒歴史 08 後日談

 これを書くと決意してから今日これを上げるまで、ずいぶん長いことかかったような気がします。
ようやく最後を書き上げることが出来ました。最短だというのに、今までで一番時間が掛かりました。

 今回も私小説いきます。自分の中の黒歴史精算企画。
全8話。こちらはその第8話。最終回です。

第1話は黒歴史 01 出会いを、
第2話は黒歴史 02 流れを、
第3話は黒歴史 03 新入りを、
第4話は黒歴史 04 黒く染まるを、
第5話は黒歴史 05 泥沼を、
第6話は黒歴史 06 決別を、
第7話は黒歴史 07 襲撃をご覧下さい。


 では参ります。
今回は、短いですよ。


===================================



   私小説 黒歴史 08 後日談



===================================

 夜襲を受けた後、しばらくは暗闇を恐れながらの帰宅が続いた。
しかし、それも記憶の奥に埋もれるほどの時間が過ぎると、自然と、あの時感じた恐怖も風化していった。
襲撃を受けた後、Yに会うことは一切無かった。
連絡さえ、来ることも、こちらから取ることも無かった。

 その後のYの噂を、いろいろな人から聞くことが多くなった。
どうやら、また違うところで働き始めたらしい。以前と同じく客商売のようだ。
ある日、その店のチラシが入っていたので見てみたところ、今度は「室長」という肩書きでエステのようなことを始めたらしい。
いつまで続くのか……と思っていたら、1年経つか経たないかで、その業務は終了してしまったようだ。
さらに、その大元である店自体も、数年後には閉店してしまった。今では廃墟と化している。

 古巣であるここにも、幾度か来店したらしい。……しかしYは出入り禁止になっているはずなのだが。
店内をぎろりと睨んで同僚に、「こんなんじゃ売れない。酷い売り場だ」などと捨て台詞を残して去っていったらしい。
懲りないと言うか何というか。思わず笑ってしまった。

 Oさんや、Gがどうなったかも、全く分からない。

◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇

 そして数ヶ月が過ぎた。振り返ればあっという間だった。何事もない平和な時間が過ぎて行く。気づけば、Yの影に怯えることもなくなっていた。
そして、Yの噂はいつも忘れた頃にやって来た。
やれ“外商の補填を自腹ですることになったらしい”だの、“本社を訴えたらしい”だの。そのどれもが噂の域を出ず、すぐに人々の記憶からも消えていった。本当だったかも、その後どうなったかも分からない。ただ、彼女に関わった上層部の人々は、まるでYにとり憑かれたかのように、一人、また一人と辞めていってしまった。

 プライベートな話も飛び込んできた。お祭りに行っていた、とか、どこぞの店で買い物をしていた、とか。
そのどれにも共通するのは、“隣には旦那さんがいた”という言葉。どうやら旦那さんは相変わらずYと共にいて下さっているようだ。Yを送り届ける際に何度も何度も話したが、本当に良い方だった。

◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇   ◇◇◇

 あれから、幾度も季節は流れた。

 人から聞いた話によると、どうやら今も健在のようだ。
全てに共通するのは、がりがりに痩せている、という事実。
未だにヘビースモーカーなのだろうか。
しかし、彼女を心配する殊勝な気持ちは、私の中にひとかけらも残ってはいない。

 せまい市内、どこかでニアミスしてもよさそうなものなのに、あれから一度もYと私は出会っていない。それはとてもありがたいことだ。だいたい、今更会ったところで、話す事も、掛ける言葉もありはしないのだから。お互いに。

 こうして暗黒の時は終わった。感謝すべき点があるとするならば、あの時受けた不条理な仕打ちによって、かなり撃たれ強くなれたことだけだ。それに付随して、『人の話をきちんと聞いてから怒る』『自分の非を認めたなら、素直に謝る』という、人として当たり前のルールを実践できるようになった。かつて経験した、“こちらの言い分を聞いてくれることなく、怒られまくっていた日々”そして“自分のミスを他人になすりつけ、それを攻めたてるYの姿”。それが意外なところで役に立っている。反面教師というやつだろう。


 Yよ、ありがとう。貴女のおかげで、私は最低の人間にならずに済んだ。
「嫌みが混じっているだろう」と、貴女なら言うだろう。その通りだ。
貴女に対して素直に感謝する心など、重箱の隅を突いたって出てくるわけもないのだから。

 様々な意味でパワフルな人だった。しかし、もう二度と会うことはないだろう。
 最後にもう一度だけ、感謝の言葉を述べよう。

 ありがとう、さようなら。

===================================
End.
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2009.06.16.脱稿

Background Music=ALL-OUT ATTACK(B'z)

以下、あとがきです。


【More・・・】

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セルフライナーノーツ  (黒歴史 08 後日談)
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 長々と書き続けて参りました『黒歴史精算企画』。とうとう完成致しました。
全てを吐き出すことが出来ました。
最後である今回は“Yに会わなくなってからの日々の捕捉”なので、かなり短くなってしまいましたが、今までの黒歴史を読み返してみたところ、「ああ、そんなこともあったなぁ」と客観視できる自分が生まれたことに少々驚きました。
 冒頭でも書いた通り、黒歴史の中で一番、書き上げるまで時間が掛かりました。最後をどうやって締めようか、それがどうしても思い浮かばなかったのです。結局は「ありがとう」という言葉で締めました。……というより、「ありがとう」という言葉で締めることが出来た、といった方が正しいかもしれません。正直、自分でも意外でした。まさか私からYに感謝の言葉を言う時が来ようとは。嫌み混じり、皮肉混じりだということは自分でも重々承知しております。でも、どんな形であれ、彼女に世話になった時期は確かに存在するし、彼女を信頼していたこともありました。それに、それを間違っていたとは思っていません。当時の彼女は確かに信頼に足る人物でしたから。惜しむらくはそのままの人物で居られなかったこと、それだけです。
 ここまで書いてしまって、自分でもどうかと思うところはありますが、どうやら自分の中の黒い感情とも何とか折り合いをつけることができたようです。

 ここまでお読み頂き、誠にありがとうございました。

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テーマ : 日記 - ジャンル : 日記

04:41  |  私小説  |  TB(0)  |  CM(4)  |  EDIT  |  Top↑

●Re: 当分は…

 あー! 良かった! まだまだ続くのですねっ。やたー。
はっ! また私はプレッシャーをかけるようなことをっ。
すいませんすいません!
どうかヨネキチさんのペースで、ゆっくりのんびりお進み下さい。

 私も書き方めちゃくちゃですよ。起と結が先に出来るなんて、とてもお素敵です。(最近銀英伝の打ち過ぎ&読み過ぎで「素敵・すてき」を「索敵・さくてき」と読んでしまう今日この頃。相も変わらず駄目人間。脱線すいません)
 自分はというと……、「起」は自然と出ます。ですが、その後がいけません。時間の流れのままにずらずら~ずらずら~と書き進めてしまうので、着地点が見えなくなったりします。他に、「転」のイベントが出来上がり、その部分を先に書いて、そのブロックとブロックの間を埋めていくなんて時もあります。
 ちなみにこの「ブロックごとに書いて間を埋める」方法は、実は銀英伝の作者、田中芳樹先生が行っていたやり方だったりします。しかも田中先生、「原稿用紙に手書き」にも関わらず、適当に間を開けてどんどん書き進めるのですが、後にブロックを埋めるとき、空白部分がジャストサイズだそうですよ毎回。

 でも、自分に合った書き方が、一番良いと思います。私自身も自然に、流れのままに書いております。あまり「こう!」といった書き方を決めちゃうと、多分好きな事を書けなくなると思うので……。
それに小説は「とにかく読んで、そして書け」というのを何かで読んだ気がします。どかどか書いていきましょーお互いに! あー。なんかますます書きたくなってきた! ありがとうございます!

 ドラマCD話、いつもありがたく読んでおります。なんだか聞いた気になる。(聞いてないから!)
これから過去のコメントチェック行ってきまーす! (しかしこれから某ゴルフ大会げふごふんっ!)暁、誰と絡んだっけ。藍華かな。
そして、ちょっと途中の「書く」話でちょい熱くなりすぎたですね。あわわ。
ありがとうございました。いつでもお待ちしております~。ではまた<(_ _)>
相模水門 | 2009.06.20(土) 04:59 | URL | コメント編集

●当分は…

ちょいと紛らわしい表現をしてしまいましたね。
私の小説、当分は終わらないような気がします。
一応、季節を一回りか、二回りさせるつもりですので…
そんな事を言いつつ、明日には終わっていたりして(笑)
(↑冗談ですので、あしからず…)
しかし、そこまで期待されていると、かえって申し訳ないですね。
書いている当方は、気が向くまま、好き勝手に書いているだけなんですが…
(だから、季節感なかったり、文節むちゃくちゃだったりする訳です)

う~ん…。私って、モノ書きではかなり異端児なのでしょうか?
メインになる部分よりも、エンディングの部分が先に出来上がっちゃうんですよね
「起・承・転・結」で言うと、「起」と「結」の部分は簡単に出来るが、「承」と「転」がなかなか思いつかないんですよ
本編とかを読み返してもらえば解ると思いますが、何本か「起」→「結」はい、終わり。みたいな作品があるんですよねぇ(苦笑)
生まれて初めて書いたから、仕方ないと言えば仕方ないのですが、やはり未熟者感がぬぐえません

特典ドラマCDの暁ですが…
アリシアさんでは無く、別の人と絡むので(誰なのかは以前のコメント参照)痛くはないのですがね、「ぷぷっ」ってなります。もしかすると、腹を抱えて笑う方もおられるのかも知れません。私は爆笑させて頂きました
けど、途中にはイイ事言っているんですよ。暁クン(最終的にはギャグコメ言ってますが…)

こんなに相模さんに特典ドラマCDの話をして、業者の回しモノみたいになっちゃってる自分はどうよ?って思えて来ました(今更かい!!)


ではでは、駄コメにお付き合い頂き、ありがとうございました。今日はこの辺で…
ヨネキチ | 2009.06.19(金) 12:09 | URL | コメント編集

●Re: そうきましたか

 えらい時間が掛かってしまいましたが、どうにか終わりました。お付き合いありがとうございました~!
いやいやもうもう、私全然素敵じゃないですよ。黒いし。「ありがとう」の一言も、発音方法は「これでもくらえ!」と同じように発音する勢いですし。(その例えはわかりにくいので減点1だなオレ)

 外伝も毎回楽しく読ませて頂いております。今日も張り切って行って参りました。今回も素敵でした……。思い出しうっとり。
 実は密かに、書き始めたSSがあったりするのですが、えらい長くなってしまって、終わりが見えないったらありゃしません。今回は「ライト小説の書き方」を立ち読みして(おおおおーい!)きちんと「小説の書き方の基本」を守って書こうと思いまして。どうなることやら分かりませんが、いつかUP出来たらと思っております。
 そして、特典CDドラマがかっなーり気になって参りました。そうですか……暁、痛いコじゃないんですか。安心しました。(そこか) だってアニメの暁、とくにアリシアさん絡みのトコなんか、痛くて見てられない回もありましたから。(言い切ったぞおい。大丈夫か色々。しかし自分に嘘はつけないので仕方ない)

 話の最後って、なかなか決まりませんよね。最初に思っていたものと違ってしまったり、終わろうとしても終わらなかったり。いやぁ、黒歴史よく終わらせられたな自分。
 無事書き上げられる日が来られますよう、お祈り……しようとしましたが、我が儘言っちゃうとまだまだ書き続けて頂けると嬉しいです。ARIA分補給できる唯一の場所なもので……。(ひどい)

 ありがとうございましたっ! またお暇な時にお越し下さいです。

相模水門 | 2009.06.19(金) 04:41 | URL | コメント編集

●そうきましたか

最後はどうなるのだろうと思っていましたが、そう来るとは思っていませんでした
皮肉交じりでも、嫌味交じりでも、「ありがとう」と言える相模さんの心がとても素敵に思えました
私なら多分、言えないかもしれません
恐らく、感情を引きずったまま、清算なんて出来ない様な気がします

「黒歴史」と題しておられますが、全然黒くないですよ。
確かにところどころ毒吐いておられますが、私の感覚では黒いのではなく、一般的なものかと思います
だって、私は普段からその位辛口と言いますか、毒吐いてますから(自爆)



さて、話は変わりますが、「外伝」の方に励ましのコメントと多大な評価をありがとうございます
あちらでも書いたのですが、私も暁は好きなキャラですし、書いていて楽しいキャラでもあるので、気に入ってもらえた様で嬉しいです
何かと特別視されがちな神代ですが、他の人達と同じように悩んだり、弱ったりする普通の人間だというのを書きたかったってのもあるんですが、実はアニメーションDVD-BOXの特典ドラマCDの中に出てくる暁が大好きで、それを書きたかったってのもあるんです
まだお聞きになっていない相模さんには「どの部分だよ」と思われるかもしれませんが、「それはもうあの部分ですよ」としか言えません。楽しみが激減してしまいますので。(以前のコメントから大体予想がつくかと思われますが…)

相模さんの「黒歴史」は終わりを迎えたのですが、私の小説のゴールが逃げ水のように遠のいて行っております
最終章となる部分は漠然とですが、大体は出来上がっているんです。ですが、そこまでにいく話の流れが、ちょいと微妙な感じになって来ております
「終えられるのか?」と日々危機感を募らせていたりして…(汗)
無事、ゴール出来る事を自ら祈りつつ、今日はこの辺で…
ヨネキチ | 2009.06.17(水) 12:08 | URL | コメント編集

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